インシデントとして扱う基準

すべての表現差をインシデントにすると運用が麻痺します。次のいずれかに該当する場合、通常の改善課題より高い統制で扱います。

1. 証拠を保全する

回答本文、引用URL、Prompt、AI面、モデル、言語、地域、取得方法、日時を保存します。利用者から提供されたスクリーンショットがある場合も、可能なら同条件で再取得し、企業が再現できるEvidenceを作ります。

取得後にページを変更する可能性があるため、引用ページのURL、タイトル、更新日、該当箇所も記録します。

2. 重大性と範囲を判断する

次の観点で優先度を決めます。

信頼済みサンプルが少ない場合は、単発か継続的な問題かを分けます。規制・安全性の問題は、需要が小さくても上位に置く必要があります。

3. 正しいファクトと承認者を確定する

正しい情報を一つの正本へ集約し、誰が承認するかを決めます。

複数部門の承認が必要な場合は職務分離を適用します。承認ワークフローを参照してください。

4. 是正アクションを実行する

AIサービスへの申告だけへ依存せず、企業が管理できる情報環境を整えます。

5. 再測定とクローズ

同じPrompt×Engineと地域・言語で再測定します。回答が一度変わっただけでクローズせず、必要な期間とサンプル数を満たすまで観測します。

クローズ時は、原因、修正内容、承認者、期間、Outcome、残存リスクを記録します。効果測定の方法を使って比較条件を揃えます。

まとめ

AI回答インシデント対応では、削除依頼より先に、証拠保全、重大性、正しいファクト、部門承認、是正、再測定を整えます。通常のコンテンツ修正と区別し、誰が何を判断したかを残してください。