比較条件を固定する
LLMO施策の効果を判断するには、施策前後で測定条件を一致させます。
- Prompt
- AI面・Engine
- 言語
- 地域
- 取得方式
- 集計期間
- 最低サンプル数
質問やAI面が変わった状態で数値を比較すると、施策ではなく測定条件の差を評価することになります。
observedデータだけを使う
開発用のSyntheticデータは、画面確認には使えても成果の証明には使えません。実際に取得したobserved回答だけを対象にし、Provider、Task ID、モデル、地域、言語、取得日時、費用をEvidenceとして残します。
データ取得が失敗した日をゼロとして扱うのではなく、欠測として区別します。サンプル不足の場合は、無理に結果を確定しません。
施策前後の期間を分ける
全期間の累積値では、施策の影響を切り分けられません。たとえば施策前7日と施策後7日のように、重ならない期間を使います。施策実施中の期間は必要に応じて除外します。
Baselineには、次を保存します。
- 対象Prompt×Engine
- 開始・終了日時
- サンプル数
- Visibility
- Citation
- Sentiment
- Confidence
- 取得条件
Omloの方法論では、Outcomeでも同じCohortだけを使うことを前提にしています。
同じCohortを比較する
Baselineで対象にしたPrompt×Engineを保存し、Outcomeでも同じ組み合わせだけを評価します。新しいPromptを追加した場合は、既存ProjectのOutcomeへ混ぜず、別の測定単位として扱います。
比較可能なCohortが揃っている割合も確認します。BaselineにはあるがOutcomeにないPrompt×Engineが多い場合、結果を確定せず観測を継続します。
成果指標を分ける
一つの総合スコアだけでは、何が改善したか説明できません。
- 言及率:自社が回答へ登場した割合
- 競合差:自社と競合の言及・推薦差
- 引用:引用の有無、自社管理ドメイン、第三者依存
- 正確性:承認済みファクトとの一致
- 流入・CV:GSCや分析基盤の補助指標
AI回答の変化とWeb流入・商談成果を同一の因果関係として断定しないことも重要です。関連性は示せても、外部要因を除いた因果証明には追加の設計が必要です。
経営報告では条件も示す
「言及率が20%上がった」だけでなく、対象Prompt、AI面、期間、サンプル数、欠測、取得方法を併記します。DataForSEOの検索需要を使う場合は、AIプロンプト実数ではなく需要代理値であることを明示します。
効果測定の製品ページでは、施策とOutcomeを一つのProjectへ関連付ける考え方を紹介しています。
まとめ
LLMO施策の効果測定では、スコアの見栄えより比較可能性を優先します。同じPrompt×Engine、独立した施策前後期間、observedデータ、最低サンプル数を守り、条件不足なら結論を保留してください。